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秋から冬に移り変わるこの時期は、日によっては昼と夜の気温が10℃近く変化します。急激な温度の変化で鼻水やくしゃみといった鼻炎の症状を感じたことがある方も多いのではないでしょうか。こうした寒暖差によって起きる鼻炎等の症状は「寒暖差アレルギー」と呼ばれており、医学的には「血管運動性鼻炎」のことを指します。風邪や花粉症とは症状が異なり、発熱や目のかゆみはなくサラサラとした鼻水が出るのが特徴です。

クラシエ薬品株式会社が行った「寒暖差アレルギー実態調査(※1)」より、実態調査の結果、寒暖差アレルギーの原因と症状、また、寒暖差アレルギーを改善する効果が期待できる漢方についてご紹介します。

約5割の方が寒暖差アレルギーの症状を経験

調査によると、約5割の方が寒暖差が大きい秋冬の時期に鼻炎の症状を感じたことがあると回答しており、多くの方が寒暖差アレルギーを経験していることがわかります。

また男女別では、実感したと回答した女性の割合が56.0%となり、男性よりも10%も多い結果となりました。女性の方が特に寒暖差アレルギーの症状を感じやすい傾向にあることがうかがえます。

外出・帰宅時の温度変化で症状を実感

寒暖差アレルギーを実感した方に、具体的にどのような状況で感じたのか尋ねたところ、寒い屋外から暖かい室内に入ったとき・暖かい室内から寒い屋外に出たときが上位となりました。1日にかけての寒暖差以外にも、外出・帰宅時のような、急激な温度変化で鼻炎などの症状を感じる方が多いことが分かりました。

また、「朝起きたとき」「食事中」と回答した方も多く、日常生活の些細なことでも、寒暖差アレルギーの要因となる可能性がうかがえます。

寒暖差アレルギーの原因と主な症状

寒暖差アレルギーの原因と主な症状について、「とも耳鼻科クリニック」の新谷朋子先生に解説していただきます。

「とも耳鼻科クリニック」の新谷朋子先生

寒暖差アレルギーには自律神経の乱れが関係

寒暖差アレルギーは自律神経の乱れが原因となり発症すると考えられています。人間の体は、寒いときは交感神経が働いて熱を逃がさないように血管を収縮し、暑いときは副交感神経が働いて熱を逃がすように血管を拡張します。自律神経が適切な対応が出来るのは気温差が大体7℃以内と言われており、急激な寒暖差により自律神経が乱れ、鼻粘膜の血管の収縮と拡張をうまく切り替えることができず、寒暖差アレルギーを引き起こします。

鼻炎だけではない、寒暖差アレルギーの具体的な症状

サラサラとした鼻水、鼻づまり、鼻がムズムズするといった鼻炎の症状のほか、熱はないのにだるいなど風邪のような症状が見られます。また寒暖差により自律神経が乱れてしまうため、食欲減少、不眠、イラつき、倦怠感、胃腸の荒れといった症状もみられます。

寒暖差アレルギーはアレルゲンは関与していませんが、すでに食べ物や花粉等、アレルギー症状をお持ちの方は寒暖差アレルギーになりやすいと考えられています。大人になってからアレルギーを発症する方もいるため、どんな方でも注意することが必要です。

漢方の視点から寒暖差アレルギーを見る

漢方では、内臓を五臓六腑に分けて捉えますが、その中でも特に気温変化の影響を受けやすいのが、呼吸により直接外気に触れる「肺」です。「肺」は呼吸を行うだけでなく、体内の水分循環をコントロールする役割があると考えられているため、急激な温度変化で「肺」に不調をきたすと、水分循環が滞ってしまいます。その結果、体の「水(すい)」(※2)のめぐりがうまくいかずに排泄できず、体内に余分な「水」がたまりやすくなり、さまざまな不調を起こします。このような状態を、漢方では水滞と呼びます。その「水」が鼻からあふれ出たものが鼻水(鼻汁)です。また、「水」が「気(き)」の流れをさまたげるため、その「気」を動かそうとしてくしゃみが出ます。

漢方では「気・血・水(き・けつ・すい)」(※2)がバランス良くめぐって健康を保っていると考えるので、原因となる「水」によって冷えた体の部分を温めながら水分代謝を促すとともに、「気」を動かして、鼻水(鼻汁)・くしゃみなどの鼻症状を抑えましょう。

※2 :漢方では、人の体は「気・血・水(き・けつ・すい)」の3つの要素によって成り立っていると考えられており、「気」は目には見えないが人の体を支えるすべての原動力のようなもの、「血」は全身の組織や器官に栄養を与えるもの、「水」は飲食物中の水分を消化吸収によって人の体に必要な形にして体をうるおすもののことをそれぞれ指します。

寒暖差アレルギーの予防法とは

寒暖差を少なくする

衣服をこまめに着脱したり、上着を常備するなど、突然の温度変化を体が受けないようにしましょう。血管を温めることで、血管が拡張し血行が良好になるため、足首のくるぶし周辺に通る太い血管を靴下などでカバーしましょう。

運動する

筋肉量が少ない人は体内で熱を作り出しにくいため、体温調整がしづらく、寒暖差の影響を受けやすくなります。適度な運動を取り入れ、筋肉をつけて基礎代謝を上げ、熱を保ちつつ放出しにくい体作りを意識しましょう。

規則正しい生活

自律神経を整えるためには、生活リズムを一定にさせることが大切です。体を動かす交感神経と、体を休める副交感神経のバランスを壊さないよう、早寝早起きを心掛け、ストレスのかからない生活を心掛けましょう。

体を温める食事を摂る

水(すい)によって冷えた体には、ショウガやかぼちゃのような体を温める性質を持つ食べ物を摂取することが良いとされています。日々の食事に取り入れ、血行促進を図りましょう。

寒暖差アレルギーにおすすめの漢方

<水のようなサラサラした透明な鼻水におすすめの漢方薬>
小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
「水(すい)」によって冷えた体の部分を温めながら、水分代謝を促すとともに、「気」を動かして、鼻水(鼻汁)、くしゃみなどの鼻症状を抑えます。眠くなる成分が入っていないので、仕事や勉強で眠くなりたくない方にも適しています。水のような鼻水や痰、くしゃみ、鼻づまり、咳などの症状があるとき、かぜやアレルギー性鼻炎などのときによく処方されます。また、花粉症の治療にも使われているほか、鼻炎、気管支炎、気管支喘息(ぜんそく)などにも用いられます。

<鼻づまりにおすすめの漢方薬>
葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)
体を温める「葛根湯」をベースにした処方で、冷えによってたまった「水」の発散を促して、鼻づまりなどの症状を改善していきます。鼻づまりは、鼻に「気」の滞りが生じ、鼻腔粘膜が腫れることにより発症するので、香りの良い生薬、血の巡りを良くする生薬、発散作用のある生薬で鼻(肺)の「気」の巡りをよくすることで、鼻のつまりを良くします。眠くなる成分は入っていません。

<体の冷えの改善に効果的な漢方薬>
当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
血流や「気」の巡りの悪化によっておこる冷えに効果的です。体を温め熱をつくるのを手助けし、手足など末梢を温めるとともに、体の内部にもはたらき、冷えによる諸症状を改善する効果があります。冷えだけでなく、頭痛、腰痛、下痢や月経痛にも効果があります。

※1:クラシエ薬品株式会社「寒暖差アレルギー実態調査」 調査概要
○調査対象:全国の20代~70代の男女200名(有効回答数)
○調査期間:2022年8月2日 ~ 2022年8月4日
○調査方法:インターネットアンケート/クラシエ調べ(株式会社ドゥ・ハウスmyアンケートlight利用)

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