レンジローバーの日本限定特別仕様車「レンジローバーSVビスポークアーバントワイライトコレクション」が発表された。都会の空の色や、近代建築に反射する光に宿る美しさからインスピレーションを得たという、3つのテーマで構成される。各テーマ4台、合計12台限定の至高の特別仕様車を紹介する。
文/竹井あきら
日本の感性に響く、至高の12台
1970年に初代が誕生して以来、ラグジュアリーSUVの代名詞として進化を重ねてきたレンジローバー。6月18日、その系譜に新たな輝きを加える日本限定の特別仕様車「レンジローバーSVビスポークアーバントワイライトコレクション」が登場した。都会の空の色や、近代建築に反射する光に宿る美しさからインスピレーションを得たという3つのテーマ、「URBAN DAWN(都会の夜明け)」「URBAN DUSK(都会の夕暮れ)」「URBAN LIGHT(都会の灯り)」で構成され、各4台、合計12台のみの希少なモデルだ。

「URBAN DAWN(都会の夜明け)」は、夜が明けようとする瞬間、太陽が見え始める直前のビルの隙間から覗く空の色をイメージし、薄いグレイがかった濃い紫の「BESPOKEモーブサテン」で表現された。

インテリアには、明け方のまだ光の当たらない状態を想起させる、ショルダー部分に独自の刺繡グラフィックを施したシックなエボニーレザーシートを採用している。

さらに「ムーンライトクローム」と「ブラックセラミックコントロール」が、ダークなインテリアテーマを引き立てる。

「URBAN DUSK(都会の夕暮れ)」は、夕暮れ時の柔らかで温かみのある空の色を表現した、スモークがかったブルーグレイの「BESPOKEブルーグレイサテン」を採用。光が当たるとゴールドの輝きを放つ、BESPOKEカラーならではの1台に仕上げられている。

インテリアの素材には、質感に優れ、製造過程でCO2排出量が少ないエシカルレザー「Ultrafabric(TM)」を使用。フロントシートは「ライトクラウド」、リアシートは「シンダーグレイ」という前後で異なるカラーを組み合わせたデュオトーンとしているのも特徴だ。

「URBAN LIGHT(都会の灯り)」は、夜に近づく夕空と煌めく街の灯りを、シルバーに淡いピンクの暖色をかけ合わせた「BESPOKEシルキーロゼサテン」で表現している。

インテリアは、鮮やかなペルリーノのレザーに同系色の刺繍、クロームやホワイトセラミックなどをちりばめ、エクステリアと統一感を持たせた、軽やかな雰囲気だ。

3つのテーマすべてに共通して採用されるのが、24金で縁取られた「RANGE ROVER」ロゴスクリプト。フロントとリアに輝くその意匠は、職人の手仕上げによるものであり、BESPOKEの名にふさわしいディテールだ。
ベースとなるのは、「レンジローバーSV P615 SWB」。「SV 」は“special vehicle”の頭文字を採ったレンジローバーの最高グレード、「P615」は最高出力615psを発生する4.4ℓV8ツインターボエンジンのマイルドハイブリッドシステム搭載、「SWB」はショートホイールベースを指し、つまり最高の装備と最高の運動性能を備えた、ショーファードリブンではないドライバーズレンジローバーということになる。
メーカー希望小売価格は各テーマ共通で、3,668万円(税込)。6月18 日より、全国のジャガー・ランドローバー・ジャパン正規販売リテイラーネットワークにて受注開始している。

ジャガー・ランドローバー・ジャパン代表取締役社長のマグナス・ハンソン氏は、「『SV BESPOKEプログラム』を用いて都市のワンシーンを切り取ったこのモデルは、レンジローバーのモダンラグジュアリーな世界観をより体現することができます。目の肥えた日本のお客様のためだけに英国のSVデザインチームとつくり上げました」と語る。
「SV BESPOKEプログラム」とは、インテリアは最大391種類、エクステリアは230色の「SV BESPOKEペイントパレット」、加えて「SV BESPOKE MATCH TO SAMPLEペイントサービス」でオリジナルカラーを作ることもできるというもの。担当するリテイラーもしくは英国に拠点を置くSVデザインチームと対面またはオンラインでコミュニケーションを取りながら、完璧に好みの1台をつくることができるプログラムだが、無限の選択肢の中で迷子になってしまいそうでもある。
その点、英国のSVデザインチームの手で、日本の感性に響くようにセレクトされた「アーバントワイライトコレクション」は、選ぶ手間と納車までの期間を最小限にしたうれしい選択肢といえるのではないだろうか。
RANGE ROVERウェブサイト: https://www.rangerover.com/ja-jp/index.html