古来より、人々の心を惹き付けてやまない「蛍」。そのはかない光が生む幻想的な風景は一度は体験してみたい憧れのひとつです。蛍が生息できるのはきれいな水辺のある、夜間に明かりのない自然豊かな環境。そして、観賞できる期間は限られています。そんな貴重な初夏の風物詩を楽しんでみませんか。
蛍を観賞プランのあるおすすめの宿を「一休.com」から厳選しました。宿泊したいホテルを見つけたら、＜一休ボタン＞をクリックしてください。「一休.com」でWeb予約が可能です。
短い命のかぎりに輝く蛍の光。淡い灯りが描く奇跡の風景を、ぜひ体験してみてください。
１：大谷山荘（山口県）
写真・情報提供／一休.com
山口県の長門湯本温泉は、今からおよそ600年前発見されたと伝わる、山口県ではもっとも古い歴史をもつ温泉です。泉質はアルカリ性単純泉で、pＨ9.67とアルカリ度が高くお湯はとろとろとした肌触りで、クレンジング効果が高い美肌の湯です。
創業1881年の『大谷山荘』は、かつては天皇・皇后両陛下もお泊りになった、まさに山口県を代表する旅館です。
▷この宿で楽しめる蛍観賞
長門湯本温泉を通る音信川は、ゲンジボタル発生地として国の天然記念物の指定を受けています。音信川ゲンジボタルは、例年5月下旬～6月中旬ごろに発生。こちらの宿では徒歩5分ほどの近くの観賞スポットまで宿のスタッフが案内する「蛍散歩」ツアーを開催しています。
席数限定の「蛍バス」も運行しており、車で10分ほどの観賞スポットではバスに乗ったまま観賞することができます。暗い山道を歩くこともないので、足元が不安でも安心して参加できるのが嬉しいですね。「蛍バス確約」プランは6月11日（日）まで。お部屋はツインもしくは和洋室のスイートが選べます。
▷この宿ならではの魅力
写真・情報提供／一休.com
この宿がある長門湯本温泉は開湯600年を誇る、山口では最古の温泉。江戸時代には藩主も湯治に訪れていた名湯です。この宿ではその温泉をたっぷり楽しんでもらうため、男女入れ替え制の大浴場、音信川に沿うように作られた「せせらぎの湯」や、眺めの良い「こもれびの湯」のほか、2つの露天風呂を備えています。
源泉かけ流し・露天風呂付き客室も全18室あり、音信川の清流や緑が美しい山々を眺めながらゆったり過ごすことができます。食事は、山口の旬の素材を、味はもちろん見た目や香り、食感にまで気を配った、五感を刺激する会席料理が楽しめます。
情報
TEL／0837-25-3300
住所／山口県長門市深川湯本2208番地
室数／98室
おすすめのプランは、「【蛍バス確約×露天風呂付き客室×特別会席】バスで蛍スポットへご案内！夏の夜の感動体験」夕朝食付き２名で110,000円～。
２：はづ合掌（愛知県）
写真・情報提供／一休.com
愛知県・奥三河にある湯谷温泉は約1300年前、鳳来寺を開山した利修仙人によって発見されました。源泉である「鳳液泉」は万病に効くと伝えられています。
その温泉街から少し離れたのどかな集落にたたずむ『はづ合掌』は、世界文化遺産・越中八尾から移築された築200年の合掌造りの宿です。1000坪もの広い敷地内には、庭園や散策路も整備されているので、自然をたっぷり感じながらの滞在を楽しめます。
▷この宿で楽しめる蛍観賞
湯谷温泉は知る人ぞ知る蛍の名所。田植えが終わる頃になると、随所で蛍の乱舞を見ることができます。蛍の数が多く、しかも手を伸ばせば届きそうなほど、人の近くまで寄ってくるのだそうです。見ごろは例年5月下旬から6月中旬ごろ。
この宿ではマイクロバスで蛍狩りスポットまで送迎してくれます。蛍の名所としては有名ではないため、明りなどが整備されているわけではありませんが、限られた人だけが楽しめる贅沢な時間となることでしょう。蛍観賞プランの予約は6月24日（土）まで。
▷この宿ならではの魅力
写真・情報提供／一休.com
歴史的な建造物を生かした客室はわずか5室。それぞれが独立した別荘のような造りのためプライベート感も満載です。お風呂はすべて薬湯になっており、露天風呂は渓谷に張り出した岩盤上にあるため、目の前に広がる槙原渓谷を見晴らすことができます。
「身土不二」に基づいて提供される和会席は滋味豊かな味わい。「身土不二」とは、仏教用語から転じた教えで、その土地で季節ごとに採れるものをいただくことで心身が調和し、整うという考え方です。とくに朝食は自家製鮎の一夜干しや、丁寧に引いたダシをたっぷり使った名古屋コーチンのだし巻き卵、炊きたての地元千枚田の白いご飯などが並び、この朝食目当てにリピートする人も多いというほど好評です。
情報
TEL／0536-32-1211
住所／愛知県新城市豊岡字南平18-1
室数／５室
おすすめのプランは、「【ほたるに出会う夜】期間限定！ホタル狩り送迎付きプラン～普段の喧騒を離れ…かけがえのない思い出を～」夕朝食付き２名で61,600円～。
３：山里のいおり 草円（岐阜県）
写真・情報提供／一休.com
飛騨山脈（北アルプス）の麓に広がる平湯温泉・新平湯温泉・福地温泉・栃尾温泉・新穂高温泉の5つからなる奥飛騨温泉郷。なかでも「福地温泉」は平家の落武者伝説が残り、 平安の世には村上天皇がおしのびで療養されたことから「天皇泉」とも称される古い温泉です。
『山里のいおり 草円』は江戸晩期に建てられた飛騨の豪壮実直な古民家を移築再生した宿。当時から使われ続けている囲炉裏が備わっており、囲んでの炉端料理も楽しめます。
▷この宿で楽しめる蛍観賞
奥飛騨温泉郷に点在している蛍観賞スポット。福地温泉の近くには数は少ないながらも、宿のすぐ近くにあるスポットで散歩がてら気軽に楽しむことができます。
宿周辺の蛍生息地へ案内してくれる蛍ツアーを、6月中旬から7月中旬まで開催。期間中の、福地温泉主催の蛍ツアー実施日（10日間）、土曜日、休前日、休館日を除いて実施されます。ホタル観賞ツアー参加希望プラン以外でも、予約の際の要望欄に“蛍ツアー参加希望”と明記しておくことで、参加可能です。
▷この宿ならではの魅力
写真・情報提供／一休.com
自家源泉を持つ、源泉掛け流しの“源泉湯宿を守る会”会員の宿。3タイプ全15室あるお部屋は一部屋一部屋違う間取りでそれぞれ赴きが異なる造りとなっています。
昔から奥飛騨でのおもてなしの中心だったという囲炉裏。それを囲んでの食事では地元の食材と季節を活かした料理の数々が並びます。炭火でじっくりと仕上げてくれる炉端焼きも楽しみのひとつです。
情報
TEL／0578-89-1116
住所／岐阜県高山市奥飛騨温泉郷福地温泉831番地
室数／15室
おすすめのプランは、「【ほたるに出会う夜】ホタル観賞ツアー参加希望プラン！！」夕朝食付き２名で42,240円～。
４：海石榴 つばき（神奈川県）
写真・情報提供／一休.com
都心からのアクセスが良く、豊かな自然も残る湯河原。夏目漱石や芥川龍之介、国木田独歩など、名だたる文豪たちに愛された歴史ある温泉地です。
その豊かな自然に抱かれた、渓谷沿いの2万坪の敷地を持つ料亭旅館『海石榴 つばき』。屋号の由来となる椿が約100種類2000本も植えられ、季節ごとに様々な姿を見せてくれます。
▷この宿で楽しめる蛍観賞
6月10日（土）から7月9日（日）までの期間、「初夏の風物詩～蛍の夕べ～」（夜19時30分から21時30分に）を開催。庭園に舞う蛍を観賞することができます。ロビーには冷しラムネや線香花火なども用意され、夕涼み気分を盛り上げてくれます。
「初夏の風物詩～蛍の夕べ～」入場チケット付きの蛍観賞プランでは、お部屋でも蛍を観賞できるセットが付いてきます。予約は6月中旬から7月上旬まで。
▷この宿ならではの魅力
写真・情報提供／一休.com
眼前に広がる箱根外輪山の稜線と眼下に見える池庭で四季を楽しむ「本館」のほか、奥まった渓谷沿いの1000坪の敷地に、わずか5つの客室のみがある「迎賓館」があります。
「泊まれる料亭」と呼ばれるだけあって、自慢のお食事は四季折々の素材の持ち味を最大限に引き出した、食材・色彩・器づかい、とどれをとっても季節感にあふれた鮮やかさ。舌だけではなく、目にも嬉しい料理が並びます。
情報
TEL／0570-026577
住所／神奈川県足柄下郡湯河原町宮上776
室数／29室
おすすめのプランは、「【2023年蛍の夕べ】＜お部屋食＞静寂な夜と初夏の風物詩～水辺に輝く蛍の舞＜４大特典付＞～」朝夕食付き２名で124,080円～。
５：著莪の里 ゆめや（新潟県）
写真・情報提供／一休.com
江戸時代より北国街道の温泉地として栄えた新潟県の岩室温泉は、開湯300年を越える新潟市唯一の温泉街です。「黒湯」が有名で、細やかで黒い微粒子が湯口や湯船に付着することで、足裏などが黒くなることもあるほど。
『著莪の里 ゆめや』は、2,000坪の敷地に全11室のみという、純和風数寄屋造りの宿。自然の地形を生かした庭園には四季折々の花が咲き、お部屋からも楽しむことができます。
▷この宿で楽しめる蛍観賞
蛍スポットは温泉街のすぐ近くを流れる岩室払川周辺。地元で美味しいと評判の冬妻（ひよつま）清水や聖人清水など、綺麗な清水で育った「冬妻ほたる」を鑑賞することができます。岩室温泉では例年6月中旬から7月上旬にかけて「冬妻ほたる祭り」が開催されています。
蛍スポットまでは宿から徒歩5分ほど。夕食後に宿のスタッフが案内してくれます。
▷このホテルならではの魅力
写真・情報提供／一休.com
老舗料理旅館「岩室温泉富士屋」の姉妹館。富士屋の大女将が自分自身が泊まりたい宿を作りたいと生まれました。「女性がひとりでも安らげる空間づくりやおもてなしをしたい」「世の中の喧騒から離れ、自然の中で静かに過ごしていただきたい」そんな思いが込められているそうです。
山海の素材を厳選した料理は一汁七菜会席。ボリュームの変更や好みの食材などの要望に対して、ひとりひとりに対応してくれるのも嬉しいですね。
情報
TEL／0256-82-5151
住所／新潟県新潟市岩室温泉905-1
室数／11室
おすすめのプランは、「ほたるに出会う夜…冬妻蛍までのよる散歩。」夕朝食付き２名で66,000円～。
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蛍が観賞できる期間は数日から長くても半月ほど。雲がなく風のない日に多く飛ぶと言われ、夜19時ごろから光りはじめ、20時台にピークを迎えるところがほとんどと言われています。観賞スポットは明りを抑えていることも多いので、歩きやすい靴を選ぶのが良さそうです。観賞スポットによってはフラッシュや撮影の禁止、虫よけや香水などの利用を制限しているところもありますので、注意事項などをよく読んでから出かけましょう。
自然のことですから、天候によっては蛍が鑑賞できない場合や、ツアーが実施されないこともあります。運良く蛍の舞う光景を目にすることができたなら、他には代えがたい体験となるに違いありません。
※本記事で紹介したプランの価格はすべて税込です。
※本記事は2023年５月16⽇（火）時点での情報をもとに作成しています。
提供されるサービスの内容は随時、変更になる場合があるため、各プランの詳細をご確認のうえお申し込みください。
情報・写真提供／⼀休.com
文／内野智子
