情報・写真提供／一休.com
旅の主な目的は観光や温泉、食べ物ばかりとは限りません。若い頃は名所を足早に数多く巡ったものですが、時間にゆとりが出てきた今、感性を刺激する趣深い旅に出るのもいいですね。そこで今回は、本に囲まれて読書に浸れる施設をご紹介します。
知的好奇心を刺激し、新たな世界を見せてくれる読書ですが、日常の忙しさからまとまった時間をとれないこともあります。そんな時は思い切って、読書をテーマにした旅へと出かけてみてはいかがでしょうか。
今回は、本に浸れる宿に焦点を当てて、「⼀休.com」から５つを厳選しました。宿泊したいホテルを⾒つけたら、＜⼀休ボタン＞をクリックしてください。「⼀休.com」で Web 予約が可能です。
紹介するのは、個性溢れる選書や、知らなかった本と出会わせてくれる仕掛け、読書に没頭できる個室空間など、読書を楽しめる工夫が凝らされている宿ばかりです。また、温泉を引いた露天風呂に、旬の食材を使った美食、ゆったりと寛げる客室など、ただ泊まるだけでも贅沢な時間を過ごせます。
1：箱根本箱（神奈川県）
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『箱根本箱』は、箱根登山鉄道（ケーブルカー）の中強羅駅から徒歩４分の場所にあるホテルです。「本のある暮らし」をコンセプトに掲げる通り、館内には「衣」「食」「住」「休」「遊」「知」の６ジャンル、計約1.2万冊もの本が館内の様々な場所に配されています。客室は18室で、全室に温泉露天風呂付き。箱根の豊かな自然の中で、読書や温泉を堪能できます。
▷著名人の本棚を覗き見できる仕掛け
当宿に足を踏み入れると出迎えてくれるのは、２階までの高さがある巨大な本棚。ふと目に入った本を手に取り、ラウンジのソファで読んだり、部屋に持ち帰って読んだりすることも可能です。
また、第一線で活躍する作家や映画監督、音楽家、女優などによる選書「あの人の本箱」という企画も。この「本箱」は、ラウンジのほか、お部屋にも置かれています。誰の本箱があるかは、当日までのお楽しみ。自分では選ばない本に出会えるという、面白い体験ができることでしょう。
▷この宿ならではの魅力
客室は、７タイプで全18室。それぞれのお部屋には異なる家具やデザインが採用されていて、一つとして同じインテリアはありません。露天風呂も付いているので、好きな時に好きなだけ湯浴みできるのも魅力です。
また、大浴場では、強羅温泉の源泉を引いた無⾊透明の湯と⼤涌⾕温泉から引いた⽩濁硫⻩泉の２種の温泉を楽しめます。広々としたスペースでゆったりと湯浴みしたい方は、大浴場へ足をお運びください。
情報
IN 15:00～22:00
OUT 11:00
室数 全18室
ペット 不可
お子様 不可 ※小学校高学年未満のお子様は宿泊不可
住所／神奈川県足柄下郡箱根町強羅1320-491
TEL／0570-001-810
おすすめプランは「【セール＆レストランディナー】季節のスペシャリテ・自然派イタリアンをコースで楽しむ1泊2食！」２名で税込49,720円～。
２：松本十帖（長野県）
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『箱根本箱』も手がける株式会社自遊人が、1686年創業の老舗旅館「小柳」の再生と、浅間温泉街の活性化を目的として立ち上げたプロジェクトが『松本十帖』です。敷地内には、ブックストアやベーカリー、ハードサイダー醸造所などがあるほか、敷地外にはカフェ２軒も立ち並びます。
ホテルは、先述の老舗旅館をリノベーションした「HOTEL小柳」、スタイリッシュなホテル「HOTEL 松本本箱」の２つです。滞在の目的や嗜好に合わせて選びましょう。
▷コンセプトやテーマの異なる５つの読書エリア
「HOTEL 松本本箱」の１階にあるのは、約１万冊を有するブックストア。店内には、「本の道」「げんせん本箱」「オトナ本箱」「こども本箱」「三六七（367）」と、テーマの異なる５つのエリアがあります。例えば、「本の道」は、過去から現在までのベストセラーが並べられており、時代の変遷を感じられるエリア。「オトナ本箱」は、大浴場を改装した場所で、お湯は入っていないものの湯船の中で読書を楽しむことができます。
▷この宿ならではの魅力
「HOTEL 松本本箱」と「HOTEL小柳」は、コンセプトやデザインがまったく異なります。
「HOTEL 松本本箱」は、鉄筋コンクリート剥き出しのデザインで、スタイリッシュな空間。コンセプトは「豊かな知と出会う」で、『箱根本箱』と同じく、「あの人の本箱」コーナーが客室に設けられています。
「HOTEL小柳」のコンセプトは、「ベビー＆キッズウェルカム」。ベビー＆キッズ用品や知育おもちゃを配したお部屋のほか、バリアフリーのお部屋もあるので、３世代で宿泊するのにも最適です。カウンターやフローリングには天然木を使用しており、「HOTEL 松本本箱」とは対照的に、温かみのある空間が広がります。
情報
IN 15:00～20:00
OUT 11:00
室数 全38室
ペット 不可
お子様 可
住所／長野県松本市浅間温泉3-15-17
TEL／0570-001-810
おすすめプランは「薪火ダイニング『三六七（三六五＋二）』で楽しむローカルガストロノミー【1泊2食】」２名で税込55,660円～。
３：星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳（山梨県）
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日本のワイン名産地である山梨県と長野県。その県境に位置するのが『星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳』です。敷地面積約7万5000平方メートルという広大なエリアには、世界的建築家兼デザイナーのマリオ・ベリーニさんがプロデュースしたヨーロッパ風の街並みが広がります。
レストランやカフェが立ち並ぶ「ピーマン通り」や、森の中に佇む屋外温浴施設、大人も子どもも楽しめる屋内プールなど、施設も充実。異国情緒漂う雰囲気の中、非日常の時間を過ごせます。
▷コーヒー片手に、本に浸るひととき
ホテルの一角には、約1000冊もの本が並ぶ「ブックス＆カフェ」があります。当ホテルの感性によって選ばれた本は、アートや建築、料理など、暮らしを豊かにする本や、風景の写真集やアウトドアといった自然を楽しむ本など、実に多彩。コーヒーとお気に入りの本で、優雅な時間をお過ごしください。
▷この宿ならではの魅⼒
このホテルが掲げる「ワインリゾート」というコンセプトの通り、ワイン好きにはたまらない施設やサービスが充実しています。例えば、敷地内にある「YATSUGATAKE Wine house」では、勝沼や信濃のワイン24種をテイスティング可能。
そのほか、料理とのマリアージュのポイントなどを学べる「ワインの学校」（※開催期間は要問い合わせ）や、葡萄畑でディナー前の食前酒や軽食を楽しむアクティビティもご用意。日本産ワインの奥深い魅力に触れる体験ができることでしょう。
情報
IN 15:00～21:00
OUT 12:00
室数 全172室
ペット 可
お子様 可
住所／山梨県北杜市小淵沢町129-1
TEL／050-3134-8093
おすすめプランは「【スタンダード・1泊】八ヶ岳高原で野菜たっぷりの朝食と、豊かな滞在体験を＜朝食付＞」２名で税込38,500円～。
４：NIPPONIA 播磨福崎蔵書の館（兵庫県）
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大阪から電車で約90分。豊かな自然に囲まれた田園都市・福崎町にあるのが『NIPPONIA 播磨福崎蔵書の館』。兵庫県指定重要有形文化財の「大庄屋三木家住宅」を活用し、宿泊施設として生まれ変わらせた宿です。同宅は、日本民俗学の父とも称される柳田國男が幼少期を過ごした場所でもあります。
「喧騒から離れてゆったりと過ごせるように」と、施設内には時計もテレビもありません。日常から切り離されて、ゆっくりと流れる時間に身を置くことができます。
▷民俗学の父が耽読した空間を改築
「大庄屋三木家住宅」には、4000冊にもおよぶ蔵書があったそう。この歴史を受け継ぎ、当宿では約500冊の本を各部屋に配置しています。
客室は全部で７室。天井まで届く壁面本棚が配されている「米蔵」、柳田國男が読書していたとされる建物を改築した「離れ」、建築当時のままの太い梁を残す「角蔵」など。300年前の建物の中で、かつて柳田國男が読書にふけっていたのと同じように、本に浸る時間をお過ごしください。
▷この宿ならではの魅⼒
地産地消にこだわった美食も当宿の自慢の一つ。「FARMS’ kitchen 三木家」では、季節野菜20種をふんだんに使った前菜、食材に合った調理法で仕上げた魚介や肉のメインなど、その日に採れた食材を使った創作フレンチのコース料理をいただくことができます。旬の美味しさがぎゅっと詰まった料理の数々に、思わず笑みがこぼれることでしょう。
情報
IN 15:00～20:00
OUT 10:00
室数 全7室
ペット 不可
お子様 可
住所／兵庫県神崎郡福崎町西田原1106
TEL／0790-24-3565
おすすめプランは「【2食付】全7部屋の和リゾート宿で過ごす古民家ステイ！シェフおすすめディナー付き」２名で税込38,600円～。
５：庭園の宿 石亭（広島県）
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日本三景の一つ、宮島。その対岸の高台に建つのが『庭園の宿 石亭』です。敷地の中央には、1500坪を有する回遊式庭園があり、それを取り囲むように母屋と離れが建ちます。宮浜温泉の源泉を引いた檜の内湯と露天風呂、瀬戸内の新鮮な魚介を使った料理など、身も心も満たされる滞在が叶う宿です。
▷大人の隠れ家空間で、静かな読書時間を
「大観」という客室の床下には、「吸吐文庫（スーパー文庫）」という隠れ家のようなライブラリー施設を併設。どことなく昭和の風情を感じさせる小さな畳のスペースには、小説や美術、建築などの書籍がずらりと並びます。吸吐文庫の隣には、鍾乳洞を思わせる「凡々洞（ぼんぼんどう）」というプライベート空間が。気になった本を手に取り、凡々洞で読書にふけるのもいいでしょう。
中央ラウンジの床下には、吸吐文庫と趣の異なるライブラリーテラスがあります。庭と向き合うようにソファが配置されているので、読書はもちろん、庭の風景を眺めながらリラックスするのもおすすめです。
▷この宿ならではの魅⼒
客室は、母屋と離れ合わせて全部で12室。ゆるやかなカーブを描く縁側で、庭や空の風景を楽しめる「離れ 肱山」や、高床式で庭に突き出すようにつくられている「離れ 大観」など、個性は様々です。庭に面した書斎風の小部屋や、半露天風呂の浴室などがある「離れ 老松」は、かつて高松宮殿下が宿泊されたお部屋だそう。
どの客室からも庭に出ることができ、海の方には瀬戸内海に浮かぶ島々、背後には雄大な経小屋山（きょうごやさん）を望めます。昼夜で表情を変える風景を観賞しに、散策に出かけてみるのはいかがでしょうか。
情報
IN 15:30～19:00
OUT 10:00
室数 全12室
ペット 不可
お子様 可
住所／広島県廿日市市宮浜温泉3-5-27
TEL／0829-55-0601
おすすめプランは「【基本料理・華コース】穴子と瀬戸の磯の恵みと里の旬の出会いを堪能すべし」２名で税込81,400円～。
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読書は、知的探究心をくすぐり、新たな世界を広げてくれます。忙しい日常から離れて、本に浸る贅沢な時間をお過ごしください。
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※本記事は2023年１月３日（火）時点での情報をもとに作成しています。
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文／阿部雅美（京都メディアライン）
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