「やっぱり生の歌声とピアノは最高」「演奏の合間のおしゃべりも楽しかった」…いつもそんな風に客席のみんなを幸せな気分にさせてくれる矢野顕子さんのライヴ。来たる8月、4日間にわたってブルーノート東京のステージに「矢野顕子トリオ」として登場します。
1976年のソロ・アルバム『ジャパニーズ ガール』でのレコード・デビュー以来、変わることなく多彩な活動を精力的に続けている矢野顕子さん。1990年に生活と音楽制作の拠点をニューヨークに移してからも、日本のファンの熱望に応えて“来日”ライヴも積極的に行なっています。
東京・南青山のジャズ・クラブ「ブルーノート東京」でのステージもそのひとつ。ピアノの弾き語りがたっぷりと楽しめるソロ・ライヴ同様、多くの音楽ファンが楽しみにしているのが「矢野顕子トリオ」によるライヴ。2012年から毎年のように行われ、今では“ブルーノート東京の夏の風物詩”と言われるまでになっています。今年は、8月19日、20日、22日、23日の4日間の開催です。
黄金トリオによる極上のパフォーマンスに魅せられる
「矢野顕子トリオ」は、ピアノ/ヴォーカルの矢野顕子に、ウィル・リー、クリス・パーカーが加わった3人組。ウィル・リーは、スティーリー・ダン(アメリカのロック・バンド)やデヴィッド・サンボーン(サックス)等の有名ミュージシャンとの共演でも知られる超一流ベーシスト。ドラムスのクリス・パーカーは、1970年代後半から80年代にかけて絶大な人気を博した伝説的フュージョン・グループ、スタッフの元メンバーで、アレサ・フランクリンやボブ・ディラン等のサポートも務めてきた重鎮です。
これまでブルーノート東京のステージでは、矢野さんの数々の自作曲から斬新なアレンジが施されたカヴァー・ヴァージョンまで、多彩なレパートリーを、3人の絶妙なアンサンブルで披露してくれています。今年もきっと、磨き抜かれた極上のパフォーマンスで盛り上げてくれるでしょう。
ところで、ジャンルの枠にとらわれない活動で圧倒的な存在感を放つ矢野顕子さんは、今年3月に、矢野顕子・野口聡一名義による最新アルバム『君に会いたいんだ、とても』をリリース。収められているのは、宇宙飛行士の野口聡一さんが2020年に国際宇宙ステーションでの長期滞在中に書いた詞に、矢野さんがメロディーをつけた全14曲のピアノ弾き語り楽曲。宇宙が好き過ぎると公言する矢野顕子さんですが、今回のブルーノートでのライヴでも、演奏の合間のMCトークで夏の夜空や宇宙のお話は出てくるかもしれません。それもお楽しみのひとつ。期待して待ちましょう。
【スケジュール】
2023年8月19日(土)、20日(日)、22日(火)、23日(水)
会場:ブルーノート東京(東京都港区南青山6-3-16 )
予約/問い合わせ :03-5485-0088
https://www.bluenote.co.jp/jp/artists/akiko-yano/
取材・文/堀けいこ