江戸切子の世界を牽引する「堀口切子」代表取締役の三代秀石 堀口徹さんとLEXUS UX300h F SPORT(左)、同じくUX300e(右)。

誕生以来つねに挑戦をし、新たな試みとともに“もっとよいクルマづくり”を提案しているLEXUS。2018年に登場したLEXUS UXはSUVながらも取り回しのしやすいコンパクトなサイズ感と洗練されたデザインで幅広いユーザー層からの支持が高い。

Always Onの考えの下でたゆまぬ改良を進め、安心とゆとりを提供するLEXUS UX。今回、江戸切子職人として活躍する堀口徹さんが、ハイブリッド車のUX300hとBEV(電気自動車)のUX300eを試乗体験、その魅力を語ってもらう。

【堀口切子/三代秀石 堀口徹さん】
1976年東京・江東区生まれ。青山学院大学を卒業後、父が経営する堀口硝子に入社。幼いころから目指していた江戸切子職人に。入社後は二代目秀石(祖父の弟子)である須田富雄氏(江東区無形文化財)に師事し、2008年に三代秀石を継ぎ、自身の工房「堀口切子」を創業した。2012年「日本の伝統工芸士」に認定。グッドデザイン賞(2013年、2016年)ほか受賞歴多数。国内外問わず多数作品を発表し、異業界からの注目度も高い。趣味は旧車でのドライブ。
伝統技術を踏襲しながらも、堀口さんならではの意匠とアプローチでつくられた品々。左から「カフリンクスVer.SHUSEKI3“黒”」「黒被万華様切立盃」「籠目二菊繋文天開ミニロック」「グラス大“束”」。

サイズ感やディティール……そこかしこに気が利くLEXUS UX

ふだんは車高が低いレース仕様の旧車に乗る堀口さん。シートに身を納めて発進させるとすぐに、視界の広さと安定感のあるドライビングポジションに感心。一見、車高が高い印象のLEXUS UXだが、「乗り込むとアップな姿勢ではなくクーペのような乗り心地です。それにサイドミラーの位置が秀逸です。左右のピラーによる死角が小さく、いい意味でリラックスして運転できますね」。

UX300eの内装。水平方向の見晴らしがよく、ピラーの太さ、サイドミラーの位置のバランスが絶妙だ。インパネの上部も低く、運転中のストレスが少ない。
センタークラスターに配されることが多いシートヒーター、ステアリングヒーターの操作ボタンはアームレストの前方に。「力を入れることもなく軽いタッチで操作できるのもいいですね」と堀口さん。

ステアリングのヒート機能に心も和む

取材日は大寒波に見舞われ、両手が非常に冷たくなった。すぐさま、ステアリングヒーターを作動させると、じんわりと両手が暖まる。「手指はなかなか暖まりませんからうれしい機能です。細かいところに気を配ってくれるいい相棒ですね。乗車したばかりですが、そこかしこでいい塩梅の“ちょうどよさ”を感じさせてくれます」。

小ぶりだが肉厚でしっかりグリップできるステアリング。ハンズフリー電話機能スイッチの使い勝手もよい。

想像以上にスムーズかつパワフルな初のBEV(電気自動車)体験

ガソリン車に親しんでいる堀口さんにとって、LEXUS UX300eははじめてのBEV(電気自動車)。ガソリンを燃焼することがなく、モーターで動くため振動や騒音が少なく、静粛性に優れた室内空間。

「電気自動車はもっと敏感といいますか、繊細な操作が必要だと聞いていましたが、UX300eはグッとアクセルを踏み込んでもじつに穏やかです」

アクセルを踏んだ瞬間に一気に加速することもBEV(電気自動車)の特長であるが、ガソリン車のタイミングと異なるため、堀口さんはその加減を危惧していたそう。だが、UX300eは発進時から力強いトルクを発揮するため、加速がスムーズ。滑らかな走行は、都内の細かな路地を多用する堀口さんにとって魅力のひとつといえる。

UX300eは普通充電ポート(車両右側)、急速充電ポート(車両左側)を備えている。レクサス充電ステーションをはじめ、150kw出力以上の急速充電器(スタンド)であれば30分ほどで約80%まで充電できる。また、LEXUS BEVオーナー様専用サービス「LEXUS Electrified Program」では、レクサス充電ステーションのほかさまざまなメリットが充実している。
高級SUVというと、たいてい大型になりがちだが、LEXUS UXは小さくとも頼もしいサイズ感。バックドアは電動スイッチ式。キーを携帯していればハンズフリー(※)での自動開閉も可能だ。
※versionLは標準装備、versionCはメーカーオプション

しっとりとした乗り味とパワフルさを感じるUX300h

続いてUX300hを試乗するやいなや、「走り出しが軽くスマートで気持ちがいい」と堀口さん。大きな幹線道路から一方通行の多い路地など、さまざまな状況を走らせる。

「全体的にじつに滑らか。アイドリングストップからのエンジン始動もスムーズで違和感がありません。右折や左折時も内輪がしっとりと接地するのか安定感ある乗り味で、しかも非常に静かです」

堀口さんの工房は住宅街の一角にあり、細い一方通行が多い。小回りのよさはもちろんのこと、ご近所付き合いを考えると静粛性も大切だ。LEXUS UXは「走る・曲がる・止まる・静粛性」を追求していることに、堀口さんも大いに納得する。

外装、内装ともUX300hとUX300eはほぼ同じ。

「両車どちらも品がよく。高級SUVながらも偉そうでないことも好感が持てますね」

堀口切子の工房周辺は住宅地で一方通行が多い。SUVながらも車幅やホイールベースもコンパクトにつき、なんなく走行できる。写真はUX300h。

LEXUS UXと堀口切子との共通項

日本を代表するクルマのブランドであるLEXUS。柔軟な発想と確かな技術で堀口さんがつくり続ける江戸切子もまた、海外からの注目度が高い。

「海外で広めようというよりは、ひとりでも多くの人に自分の江戸切子を知ってもらいたい、使っていただきたいという気持ちで日々つとめています」と堀口さん。インバウンド需要が高まるなかでも一方だけに注力せず、江戸切子という存在そのものを多くの人々に広めようと、日々真摯にものづくりに励んでいる。

UX300eとUX300hの2台を試乗後、感想を尋ねると、

「自分にとって、UX300eとUX300hともにLEXUS UXはちょうどいいクルマでした。LEXUSは高級車ですから“ちょうどいい”というのは生意気かもしれませんが、UXのサイズ感や運転のしやすさ、価格などが自分にハマるといいますか。運転中、嫌なところや欠点が見つからず、とても気持ちよく走ることができました。さすがLEXUS。ブランドのものづくりの矜持を感じます」と堀口さん。

“ちょうどいい”ことは堀口切子の商品にもいえる、と堀口さんが続ける。

「LEXUSにいくつかのシリーズがあるように、自分たちもいろいろな商品ラインナップを用意しています。ご自宅で希少な日本酒を味わう人、大ぶりなグラスでデイリーなワインをガブガブ飲む人、冷たいソフトドリンクをたっぷり……など嗜好はさまざま。すべてのシチュエーションを網羅するグラスはありません。それぞれの用途に応じて選んでいただきたい、そう願い揃えています。当然のことですが、口当たりよく雑味なくおいしく飲むことができること。そこにはどの品も一定の精度を保っていなければいけません」

今回、LEXUS UXを試したことで、自身のものづくりと同じであることを感じたという堀口さん。

「使い勝手のよさとデザイン性を兼ね備える。ほんのちょっとした工夫で機能性を実現する。そうしたものづくりの精神はLEXUS UXと自分の共通項だとうれしく思います」

LEXUS UXに採用されているシートには、空調性能とデザイン性を融合した「和」の意匠を施している。文様は江戸切子にも用いられる「籠目」をモチーフにしたもので、ここにも江戸切子との共通項が見て取れる。
堀口切子による籠目文様のぐい呑。ベースとなる左のグラスに口摺り、割り出し(カットの目安となる等分線を書き込む作業)から粗摺り、磨き、研磨など数多くの工程を経て右の品となる。

心地よく付き合えるLEXUS UX

LEXUS UXの開発コンセプトである「Creative Urban Explorer(クリエイティブアーバンエクスプローラー)」の通り、UXはアーバン=都市をメインステージにしたクルマだ。ゆえに都市のさまざまな場所(たとえば商業施設の機械式立体駐車場や細かな路地に囲まれた住宅地など)でもストレスフリーな走行感。単にコンパクトでなく、SUVならではの力強さを兼ね備えているのがUXの魅力である。

「フェンダーが張り出したフロントのフォルムは逞しく。でも大きすぎず、小さすぎず、凝縮されたいいデザインです。また狭い路地でも取り回しに苦労しない。さらにはスマートな加速ながら静粛性もよく、性能面でも満足度が高い。キビキビしながらも、しっとりとした乗り味で重厚感があるLEXUS UXは、心地よく付き合いができる、よい相棒になりそうです」

・・・

「Always on」の思想のもと、本当によいクルマをつくるために革新を続けるLEXUS UX。LEXUS初のクロスオーバー車両(ハッチバックとSUVを備えたもの)であり、剛性がありながらも軽量化を実現したアルミドアや樹脂バックドアをLEXUSではじめて採用、さらにはLEXUS初のBEV(電気自動車)をラインナップするなど、よりユーザーに寄り添う、満足感のあるクルマとなっている。

さらには、革新に挑戦し続けるという伝統があり、日本古来の伝統や美意識を取り入れながら革新を続けるクルマづくりにも着目したい。

たとえば、シートの籠目文様のような伝統意匠など目に見える箇所はもとより、ドライビングの動き始めと動き終わりのスマートなスピード感が、“襖を開閉する動作”を意識したなど、日本らしさのよいところを取り入れることで、LEXUS UXの魅力が輝いている。

「もっといいクルマをつくるべく、本当にいいものを突き詰めチャレンジする」LEXUS UX。堀口さんも然り。庶民の生活に江戸切子という華やかな光を添えてきた伝統技術を受け継ぎながらも今様の感性をプラスし、使い手のニーズに即した品をつくる。堀口さんの江戸切子とLEXUS UXには、ともに新たな風を吹かせるという精神が見てとれる。

堀口切子

堀口切子はシンプルでミニマルな表現で新しい江戸切子の世界を描き生み出す職人集団。初代秀石の孫として生まれ、二代目秀石に師事し三代秀石の名を継ぎ、独立創業した堀口さんを中心に現在6名の職人が活躍。グラスなどテーブルウエアのほか、インテリアやハイブランドの意匠なども手がけている。
堀口切子

先に紹介したグラス(切立盃)を丹念に磨く。これは“三番掛け”という仕事だ。各所に何秒かけて磨くかなど作業データはすべて数値化しているという堀口さん。

【特別展示会】のご案内

●会場
レクサスギャラリーMIDLAND SQUARE
(名古屋市中村区名駅四丁目7番1号 ミッドランド スクエア 1F)
特別展示会

●期間
3/21(金)~27(木)

●内容
LEXUS「UX300h」「UX300e」2台展示
堀口氏による江戸切子作品を数点展示
来場者でアンケートに回答した方に、堀口氏制作のオリジナル江戸切子グラスを先着30名にプレゼント

堀口氏がレクサスのフロントグリルをイメージし、制作したオリジナル江戸切子グラスをプレゼント。

◎スペック

LEXUS UX300h
全長×全幅×全高(mm):4495×1840×1540
ホイールベース(mm):2640
エンジン:M20A FXS
使用燃料:無鉛レギュラーガソリン
最高出力kw(PS)/r.p.m:112(152)/6000
最大トルク<N・m(kgf・m ) >:188(19.2) /4400~5200
駆動方式:前輪駆動、E-Four(電気式4輪駆動方式)
ミッション形式:電気式無段変速機
サスペンション:マクファーソンストラット(スタビライザー付)
ブレーキ形式:前/ベンチレーテッドディスク、後/ベンチレーテッドディスク
乗車定員:5名
車両価格:539万円〜

………………

LEXUS UX300e
全長×全幅×全高(mm):4495×1840×1540
ホイールベース(mm):2640
駆動主電池:種類 リチウムイオン電池 電圧 V 3.7 容量 Ah 205 個数 96 総電圧 V 355.2 総電力量 kWh 72.8
最高出力kw(PS):150(203)
最大トルク<N・m(kgf・m ) >:300(30.5)
駆動方式:前輪駆動
ミッション形式:1段変速機
サスペンション:マクファーソンストラット(スタビライザー付)
ブレーキ形式:前/ベンチレーテッドディスク、後/ベンチレーテッドディスク
乗車定員:5名
車両価格:650万円〜

取材・文/山﨑真由子 撮影/三浦孝明

 

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