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オーストリアの首都・ウィーンは音楽の都として知られていますが、それ以外にも建築、美術、カフェ、スイーツなど様々な魅力に溢れています。今回は、ウィーン商工会議所による「ウィーンプロダクツ」の称号を与えられた企業が手掛ける、伝統に培われた銀器や磁器、リネンなどのテーブルウェアと、市内にある素晴らしいワイナリーを、5回にわたって紹介していきます。

 

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旧市街の中心にあるゴシック様式のシュテファン寺院

ウィーンが誇る磁器工房アウガルテン

1718年創業のアウガルテンはドイツのマイセンに次ぐヨーロッパで2番目に古い磁器工房です。時の皇帝・カール6世により、磁器を製造する特権が創始者のドュ・パキエに与えられました。1744年には女帝マリア・テレジアにより、ハプスブルク家直属の工房となり、以来、ハプスブルク家の紋章である横二本の盾が商標となっています。

1814年に開催されたウィーン会議の際には膨大な製品が作られ、世界各国の多くの王族貴族がこのウィーン磁器の魅力にひかれ、自国へ製品を持ち帰ったといいます。その後、急速な工業化やハプスブルク家の弱体化により、1864年に一時閉鎖しましたが、1924年に再興されました。

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「アウガルテン」の工房に展示されている製品。

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製品にはハプスブルク家の紋章が刻まれる。

アウガルテンがあるのは、ウィーン市内北部にあるアウガルテン宮殿の敷地です。この宮殿は1654年にハプスブルク王朝の狩猟用の館として建てられました。モーツアルト、ベートーベン、ヨハン・シュトラウスらが演奏会を開いたことでも知られています。現在も、敷地内にはウィーン少年合唱団の寄宿舎があります。

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アウガルテン宮殿。

長き歴史を経てきたアウガルテンは、時代ごとに様々な様式を取り入れてきたことが魅力です。ロココ調の風景画や人形、ビーダーマイヤーと呼ばれる上品な小花や葉の模様、モダンなアールデコなど。そして、それを引き立てる艶やかな白磁。磁器の原料はカオリン50%、石英25%、長石25%の配合で調合されます。流し型やろくろでの成形、窯焼き、釉薬(ゆうやく)、絵付けなど、各分野の職人たちが今もこの工房で作業をしています。

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釉薬をかける。

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人形に絵付けをする。

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コーヒーカップに絵付けをする。

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1764年のスープボウル。

また、2011年にオープンした博物館では、代表的な製品や木炭を使用した昔の窯などが展示されています。

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博物館内の様子。

 

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