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前列中央から時計回りに、ご飯、野蕗のきゃらぶき、煎り豆腐(人参)、鶏そぼろ、漬物(胡瓜と人参の糠漬け・壬生菜・刻み沢庵)、焼き海苔、ごんげん蒸し、大根おろし(葱・鰹節・胡麻)、納豆(葱)、絹さやの浸し(鰹節)、味噌汁(豆腐・若布・葱)、中央右は焼き鮭、左は蒲鉾と山葵漬け。今朝は小鉢に盛っているが、常備菜のきゃらぶきや煎り豆腐、鶏そぼろ、加えてごんげん蒸しなどは大皿で登場し、取り分けていただくことが多い。絹さやは昨夜の残りを浸しに。蒲鉾は、山葵漬け(静岡『野桜本店』の激辛口)をつけて食す。焼き海苔は東京・品川の『みの屋海苔店』のものを愛食。焼き海苔とごんげん蒸しの器の模様は、定紋である揚羽蝶。

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旅行

衝撃の光景!無数の招き猫が迎える豪徳寺の「招き猫奉納所」

文/鈴木拓也

ビルやマンションが林立するコンクリートジャングル、東京。ところが意外にも、寺院と神社は併せて4000近くもあり、連日参拝者や観光客でにぎわっているところも多い。中には変わり種の寺社もあり、密やかな魅力を放っている。

そのなかでも今回は、招き猫を祀っている全国的に珍しい寺、豪徳寺(世田谷区)を紹介しよう。

■招き猫が招いた吉運

東京西郊では随一の名刹であり、彦根藩主井伊家の菩提寺にして、幕末の大老井伊直弼の墓所として有名な豪徳寺。しかし、昔時はいたって貧寺であったという。

由来書を読むと、時の和尚は猫好きで、食うや食わずの生活でありながら、自分の食事を愛猫に分け与えていたという。

ある日のこと、和尚がたわむれに「愛育の恩が分かるのなら、何か果報を招来しなさい」と猫に話しかけた。それからしばらく経った夏の午後、鷹狩の帰りとおぼしき武士が何騎か門の前にいる。訊くと、「門の前を通りがかったら、猫が手を上げてしきりに招くので、不審に思って来た。ついでながら、しばらく休憩させてほしい」と武士らが答える。

和尚は、彼らを奥へ招じ入れるや、突然空が曇り雷雨となった。和尚は、静かに三世因果の説法をしたところ、武士らは喜び帰依の念を発起した。そのなかの武士のひとりが彦根城主の井伊直孝で、豪徳寺を菩提寺とし、田畑を多く寄進し、一大伽藍を築いた。

和尚は、この吉運はまったく猫のおかげとし、後世になってここで招き猫を崇め祀れば、家内安全、心願成就が約束されると世間に広く知られ、今に至るという。

■無数の招き猫が誘う不思議ワールド

そんな由来のある豪徳寺は、小田急小田原線豪徳寺駅(改札前に招き猫像がある)から徒歩10分、世田谷線宮の坂駅から徒歩5分に位置している。

豪徳寺総門

狛犬が乗った風格ある総門を抜け、両側に松が立つ参道を歩んで、その先にある立派な寺門をくぐると、これまた立派な狛犬がお出迎え。

歴史と風格を感じさせる豪徳寺の寺門

迎えてくれた立派な狛犬

周囲を見渡すと、日本庭園風の境内には、本堂、仏殿、三重塔があり、「さすがは井伊家の菩提寺」と思わせる風格をみなぎらせている。しかし、招き猫はその片鱗すら見えないので、「もしかして違う寺に来たのかも」と少し焦る。

立派な本殿

三重塔

境内をあちこちさまよった末、ついに観音堂の端に「招き猫奉納所」の看板を発見。近寄ると、観音堂の横手に無数の招き猫が!

無数の招き猫が山をなす奉納所

祠や仏像がうずもれるほど大小の招き猫が置かれており、圧巻というか、この寺格には不釣り合いな不思議ワンダーランドっぽさを感じさせる空間となっている。一人で来ると、結構怖いかもしれない……。

これらの招き猫は、参拝者が寺務所で1体を入手し、奉納所に奉納されたものが、長い年月の間に、増えるだけ増えてこうなったわけだ。

寺務所で用意されている招き猫のラインナップ。大きさに応じて300~5,000円

奉納所には、同じく招き猫を祀っている浅草・今戸神社の招き猫など、寺務所以外の招き猫も混じっている。「レア招き猫」を探してひとときを過ごすのも、楽しいかもしれない。

【豪徳寺の基本情報】
■住所/東京都世田谷区豪徳寺2−24−7
■電話/03-3426-1437
■受付時間/9時~16時30分

【参考図書】
『招き猫百科』
(日本招猫倶楽部編、インプレス)

http://book.impress.co.jp/books/1115101015

『猫の日本史』
(桐野作人著、吉門裕著、洋泉社)
http://www.yosensha.co.jp/book/b274393.html

文/鈴木拓也
2016年に札幌の翻訳会社役員を退任後、函館へ移住しフリーライター兼翻訳者となる。江戸時代の随筆と現代ミステリ小説をこよなく愛する、健康オタクにして旅好き。

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