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取材・文/沢木文

仕事、そして男としての引退を意識する“アラウンド還暦”の男性。本連載では、『不倫女子のリアル』(小学館新書)などの著書がある沢木文が、妻も子供もいる彼らの、秘めた恋を紹介する。

* * *

29歳で結婚した妻は、おとなしい専業主婦

今回、お話を伺った、藤堂俊雄さん(仮名・62歳)は、有名機械メーカーの役員として、60歳で定年退職を迎えた。

現在は、妻と共に千葉県に移住し、悠々自適の暮らしをしているが、2年前の定年退職の日の特別な出来事について話してくれた。

俊雄さんは静岡県出身。都内の名門私立大学に進学するために上京。それからずっと東京都練馬区内に住んでいた。

「当時は、『家がないとカミさんが来ない』と言われて、29歳の時に家を買ったんだよね。当時の練馬は田舎で、大学在学時からずっと住んでいた西早稲田近辺から引っ越したときはさみしさを感じたものだ。でもそのおかげで、すぐに結婚も決まり、一男一女に恵まれ、幸せな人生を送ったと思う」

俊雄さんの奥さんは、大学の後輩で、おとなしいタイプの専業主婦だという。俊雄さんの特徴は、人から愛されて育った人特有の柔らかい雰囲気だ。人の話を真っすぐに聞いて、意地が悪いところを感じない。男女ともに信頼されるタイプともいえる。

服もオシャレで清潔感がある。白いボタンダウンシャツとデニムパンツ、有名スポーツブランドのスリッポンスニーカーは、今ブームのハイテクデザイン。カラフルな色がおしゃれで、身長170cm程度、中肉中背の俊雄さんに似合っている。

「これは英国に赴任している娘から送られたもの。あっちはスニーカーが安いみたいだね。年甲斐もなく恥ずかしいと思ったけれど、人が勧めてくれたものは、身に付けるようにしている。これを褒められたのは2回目だよ」

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