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【家族のかたち】孫の面倒はどこまで見るべきか。二世帯同居の気遣いが生んだ負の連鎖~その1~

取材・文/ふじのあやこ

昭和、平成と時代が移り変わるのと同様に、家族のかたちも大家族から核家族へと変化してきています。本連載では、親との家族関係を経て、自分が家族を持つようになって感じたこと、親について、そして子供について思うことを語ってもらい、今の家族のかたちを迫ります。

今回お話を伺ったのは、広樹さん(仮名・38歳)。現在、都内にあるインターネット広告を扱う企業でデザイナーとして働いています。広樹さんは32歳の時に結婚、現在は奥さんと2人で暮らしています。

仕事人間の父親におおらかな母親。家族が揃った唯一の思い出は東京タワーにディズニーランド

広樹さんの生まれは東京の23区内、家族は両親と4歳上に兄、2歳下に妹のいる5人家族。親族のほとんどは栃木県や群馬県など北関東にいて、広樹さんの一家は広樹さんが生まれる少し前に、父親の転職をきっかけに東京で暮らしていると言います。

「父親は元は親族と建築関係の仕事をしていたんですが、仲違いがあって、栃木県から東京に家族で越してきました。東京に来たのは僕が生まれる1年ぐらい前だと聞いています。だから僕の記憶はもちろん東京での生活からしかなくて、実家と言えば今の東京の住まいです。それからは父方の祖父母は元気だった頃は何度か東京に遊びに来てくれていましたが、今はまったく。父親と揉めたのが父の実の兄で、祖父母はその兄夫婦が面倒を見ているみたいで、交流は一切ない状態です。母親のほうも僕が生まれた頃には祖父母はすでに亡くなっていて。父方の祖父母が遊びに来てくれていたのは僕がすごく小さい頃だったので、何も思い出せません」

父親は仕事人間、母親もフルタイムでパート勤務をするなど日々忙しく働いている姿が記憶に残っていると広樹さんは語ります。躾に関してはどうだったのでしょうか。

「子供の頃、特に怒られた記憶は残っていないんですよ。勉強はまったく無関心、母親は妹には危ないところに行ってはダメなど厳しかったようなんですが、男兄弟については無視レベルでした(苦笑)。小学生の頃に自転車でダイナミックにこけて、体と顔までアスファルトで擦って血だらけで家に帰ったことがあるんですが、心配されることなく、『男の子だから大丈夫でしょ』と言われたことを覚えていますから(苦笑)。母親の性格は、良く言えば細かいことを気にしない気持ちの大きい人、悪く言えば大雑把で適当です。父親は毎日遅くまで働いていたので本当に記憶がなくて。食卓を囲んだことさえも覚えていないですね」

家族で出かけた記憶もないのかと伺ったところ、大切そうにある思い出を語ってくれました。

「東京に住んでいたから近場なんですけど、僕が小学生の時に2日間かけて東京ディズニーランドや東京タワーなど、東京の観光地に連れて行ってもらったことがあります。実家に今もミッキーの耳をつけた兄妹の似顔絵が飾ってあるんです。みんなすごい笑顔でかわいく描いてもらっていて。他にもたくさんの写真が残っていて、ディズニーだけで大型のアルバムがいっぱいになる量です。父親は週末も仕事か部屋で遅くまで寝ていたことが多くて、遊んでもらった記憶もあまりないので、とても楽しかったこととして覚えていますね」

【次ページに続きます】

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