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【最後の恋】妻以外の女性と関係が進んだのは、自分の話を真剣に聞いてくれる“奥ゆかしい昭和の女”だったから~その2~

「妻とは20年以上ご無沙汰で、どうしていいかわからなかった。結局、彼女の方から手を取ってくれて、シティホテルに行ったんだよね。やっぱり男は意気地なしでダメだよ。1泊4万円は、私が払ったよ」

松田さんにどのようにして男女の関係になったかを詳しく伺ったところ、交わりはできたという。ただ、彼女の方が受け入れ態勢にならず、彼女側がその事態を想定して、潤滑剤を用意していたそうだ。筆者がこれまでに性にまつわる取材をした40代後半以降の女性は、性欲はあっても体が男性を受け入れる状態にならず、潤滑剤を使用している人がほとんどだった。

「妻に拒否をされてから、常に独り相撲で一方通行だった。これは拒否された側じゃないとわからないと思うんだけれど、一人で傷ついて、孤独なまま立ち直らねばならないという“作業”を続けてきたんだ。家庭を維持するために。時には苛立ったり、空しくなったりね。彼女により、これまで出口がなかった欲望を、やっと受け入れてもらえたという喜びが大きかった。世の中では不倫、不倫と悪いように言うけれど、それだけではないと思うな。彼女に受け入れられたことで、自分が男としてのネクストステージに立てたような気がしたんだよね。また、彼女は子供を産んでいないんだけれど、こう言っては何だが体が若い。腰の周りに肉がだぶついていないんだよね」

しかし、その関係は先月、唐突に終わりを告げる。それは松田さんが、ラブホテルに彼女を誘ったことだった。

「男女の関係になってから、月に1回のデートの4回目。デートは毎回、妻が娘と孫と泊りがけで出かける日にしていたんだけれど、その月はどこにも出かけなかったから、外泊するわけにはいかない。そこで、赤坂のいわゆる“連れ込み宿”というか、いわゆる“逆さクラゲ”(連れ込み宿の俗称)に彼女を誘ったら、『私はそんなのではありません』と怒って帰っちゃった。そこが潮時だったというか……これ以上彼女と関係を続けていても、いい結果にならないことは見えていたし、月に1回とはいえ、最低でも2万円以上もするホテルに泊まる金が惜しくなっていた。もうそうなったら終わりなのかもしれないね。少なくとも私は既婚者だし、今さら離婚して、彼女と一緒になる気はないし、彼女もそれを望んでいない。だから、最後に自分を強烈に男だと認識できる経験をさせてもらって、本当に良かったと思っているんだ」

取材・文/沢木文
1976年東京都足立区生まれ。大学在学中よりファッション雑誌の編集に携わる。恋愛、結婚、出産などをテーマとした記事を担当。著書に『貧困女子のリアル』『不倫女子のリアル』(小学館新書)がある。

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