関係が近いからこそ、実態が見えなくなる家族の問題。親は高齢化し、子や孫は成長して何らかの闇を抱えていく。愛憎が交差する関係だからこそ、核心が見えない。探偵・山村佳子は「ここ数年、肉親を対象とした調査が激増しています」と語る。この連載では、探偵調査でわかった「家族の真実」について、紹介していく。

***

35年間、専業主婦だった妻がパート開始

今回の依頼者は、横浜の高級住宅街に住む、柴田達夫さん(仮名・63歳・会社員)。コロナ禍で収入が激減し、それを補うために3歳年下の奥様がパート勤務を開始。それから様子がおかしいと、私たちに調査を依頼してくださいました。

「おかしくなったのは妻なんです。結婚35年間、妻はそれまで絵にかいたような良妻賢母で、よき母としてよき妻として、非の打ち所がなかったのですが、コロナでおかしくなって、私もおかしくなって……」

達夫さんは奥様が「変わった、変わった」と繰り返すばかりでした。相当混乱しているようです。男性の依頼者に多いのですが、それまでの生活と変わってしまうことがストレスになり、客観的に状況がつかめなくなってしまうのです。

そこで、私は一度、深呼吸をしていただき、時系列でお話を伺いました。

「きっかけは、私がコロナ禍で収入が激減したことにあります。私が勤務しているのは一族経営の企業で、サービス関連の仕事をしています。それまで100万円近くあった月収が10万円を切ってしまった。これではまずいと言ったら、妻が“私、パートで働いてみようかしら”と言ったのです」

奥様は25歳で結婚してから35年間、一度も外で働いたことがなかった。一男三女を育て上げ、全員を小学校から私立学校やインターナショナルスクールに通わせて、名門大学に進学させ、部活だ何だと世話をしていたので、働く暇もなかったと考えられます。

「おかげで私も仕事に集中できたので、とても妻には感謝しています。まあ、なんというか妻は、教育ママを絵に描いたようなところもありました。いつも地味できちんとした服装をしていて、正直、過保護だったと思います。でも妻には“学歴がよければ幸せになれる”という、確固たる自信があった。だからこそ、子ども達も妻の言うことを聞いたんだと思います」

【女優のように清楚で美しい妻が朝帰りをする…次ページに続きます】

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