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夏目漱石、執筆が多忙を極めるなか家族と潮干狩りへ出かける。【日めくり漱石/4月19日】

『吾輩は猫である』『坊っちゃん』『こころ』…数々の名作を世に残した文豪・夏目漱石が没して今年でちょうど100年。漱石は小説、評論、英文学など多分野で活躍する一方、慈愛に富んだ人間味あふれる紳士でもありました。そんな漱石の「日常」を辿りながら文豪の素顔が見える逸話を取り上げ、小説、随筆、日記、書簡などに綴った「心の言葉」とともにお届けします。


■今日の漱石「心の言葉」

東京に帰ったら、みんなであそびましょう(『書簡』明治43年9月11日より)

まだ幼い娘・ひな子を亡くしてまもなく、漱石が新聞に連載したのが小説『彼岸過迄』だった。写真/県立神奈川近代文学館所蔵

まだ幼い娘・ひな子を亡くしてまもなく、漱石が新聞に連載したのが小説『彼岸過迄』だった。写真/県立神奈川近代文学館所蔵


【1912年4月19日の漱石】

今から104 年前の今日、すなわち明治45年(1912)4月19日、漱石は家族一同を引き連れて、東京・月島に潮干狩りに出かけた。この日は旧暦の3月3日の大潮で、干潮時には東京湾が沖合まで浅瀬となって、絶好の潮干狩り日和とされていた。

漱石先生、時に齢46。初めて体験する潮干狩りだった。

この頃、作家としての漱石は小説『彼岸過迄』の脱稿に向けて秒読み段階に入っており、神経が昂(たかぶ)っていた。そんな時期に家族連れでの潮干狩りを決行したのは、どんな心境からだったのか。

仕事に追われて大好きな花見ができなかった反動や、1週間ほど前に幼児を残して早世した石川啄木の死も関係していたかもしれない。そして何より、前年の11月に五女のひな子を生後一年半で亡くしたことが、漱石の心に大きな影を投げかけていたと思える。

これまで、漱石は英文学者として、あるいは作家として、懸命に勉強し、命を削るようにして筆をとってきた。その多忙の合間を縫って、同好の士と互いに刺激しあい、後進を育成し、文化を広めたいとの思いを持って、「木曜会」というサロンの開催も続けてきた。その分、子供たちとふれあう時間は、充分にはとれていなかっただろう。ここにきて漱石は、「自分はもちろん、小さな子供にさえ、いつ人生の終幕が訪れるか知れたものではない。家族での時間を大切にし、思い出をつくりたい」と考えたに違いない。

ところが、この日はあいにくの悪天候。貸し切りの船で目当ての場所へ向かうはずが、強風のため思うに任せない。さらに、雷と夕立の追い打ちがかかり、ほうほうの態(てい)で帰宅する羽目になってしまったのだった。

漱石はこのことに懲りず、同じ頃、家族一同を連れて東京郊外の井の頭公園にも出かけたことを、妻の鏡子が回想録『漱石の思い出』に記している。池の周りで子どもたちが喜び勇んで遊ぶのを、漱石先生はベンチに仰向けに寝ころんでニコニコしながら眺めていたという。

JR中央線の吉祥寺駅から徒歩圏にある井の頭公園は、ひとつの人気スポットだから足を運んだことのある人も多いだろう。筆者も学生の頃から何度となく訪れているが、陽春の一日、漱石も家族とともに足跡を刻んだことを思って眺める池の水は、なにがなし、いつもとは異なる情趣をたたえているように思えるのだった。

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夏目漱石(1867~1916)江戸生まれ。帝国大学文科大学(現・東京大学)英文科卒。英国留学、東京帝大講師を経て、朝日新聞の専属作家に。数々の名作を紡ぐ傍ら、多くの門弟を育てた。代表作『吾輩は猫である』『坊っちやん』『三四郎』『門』『こころ』など。家庭では鏡子夫人との間に7人の子を儲けた。写真/県立神奈川近代文学館所蔵

 
特別展「100年目に出会う 夏目漱石」
夏目漱石に関する資料を数多く所蔵する県立神奈川近代文学館では、漱石没後100年を記念して文豪の作品世界と生涯を展覧する特別展「100年目に出会う 夏目漱石」を開催中。会期は2016年3月26日(土)~5月22日(日)、開館時間は9時30分~17時(入館は16時30分まで)、観覧料は700円。

県立神奈川近代文学館
住所/横浜市中区山手町110
TEL/ 045-622-6666
休館/月曜(5月2日は開館)
神奈川近代文学館の公式サイトはこちら

神奈川近代文学館外観_2

横浜港を一望できる緑豊かな「港の見える丘公園」の一画、横浜ベイブリッジを見下ろす高台に立つ神奈川近代文学館。夏目漱石に関する資料を多数所蔵する。

 

     
文/矢島裕紀彦 
1957年東京生まれ。ノンフィクション作家。文学、スポーツなど様々のジャンルで人間の足跡を追う。著書に『心を癒す漱石の手紙』(小学館文庫)『漱石「こころ」の言葉』(文春新書)『文士の逸品』(文藝春秋)『ウイスキー粋人列伝』(文春新書)『こぼれ落ちた一球 桑田真澄、明日へのダイビング』(日本テレビ)『石橋を叩いて豹変せよ 川上哲治V9巨人軍は生きている』(NHK出版)など多数。

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