長距離移動中に要注意!「エコノミークラス症候群」の予防法5つ

文/中田綾美

お盆休み中、長距離旅行に出かける人も多いでしょう。その際、ちょっと留意しておきたいのが“エコノミークラス症候群”です。

飛行機、電車、マイカーなどで長時間座ったままの環境にいるときに起こりやすいエコノミークラス症候群は、最悪の場合、死に至るおそれもあるといいます。

今回は、熊本市民病院首席診療部長の橋本洋一郎氏の著書『毛細血管で細胞力は上がる』(小学館)を参考に、エコノミークラス症候群の予防法をご紹介しましょう。

■エコノミークラス症候群が発症するメカニズムとは?

元サッカー日本代表の高原直泰選手が飛行機のなかで発症したことで、一躍知られることとなった“エコノミークラス症候群”。

エコノミークラスに限らず、ビジネスクラスでもファーストクラスでも、さらに言うならば、乗り物に限らず、長時間のデスクワークでもこの症状を引き起こすおそれがあるとのことです。

長時間同じ姿勢で座り続けると足の血流が悪くなり、足の静脈のなかに“血栓(血のかたまり)”ができます。

この血栓が肺の血管を詰まらせて、血液の流れを止めてしまうことで、起こるのがエコノミークラス症候群です。
初期症状としては、胸の痛み、息苦しさ、足のしびれなどですが処置が遅れると心臓の機能が低下し、命を落とすおそれもあります。

こうしたエコノミークラス症候群を予防するためには、“血管に血栓ができないようにする工夫”を心がけましょう。

■1:1時間に1回は体を動かす

血流を悪くしないためには、まずは座っりっぱなしを避けること。少なくとも1時間1回は5分程度、立ち上がって体を動かしましょう。

飛行機の機内などで動き回るのが難しい場合には、座ったままでもできる体操がおすすめです。

・太ももを上げて足踏みする
・かかとを上下につま先立ちを繰り返す
・片足ずつ膝を上げて足先をブラブラゆらす
・足を伸ばし爪先を手前に引き上げる
・ふくらはぎを軽くもみほぐす
・座ったまま背伸びをしながら深呼吸する

■2:十分な水分補給を行う

血流を促すために水分補給はこまめに行いましょう。

ただし、アルコールやコーヒー、紅茶は逆効果のおそれがあります。

「アルコールは体内で分解する際に、水分を大量に必要とします。コーヒー、紅茶は利尿作用があるため、体内が水分不足になって、血液がドロドロと濃くなり、血栓ができやすい状態になるからです。」(本書より引用)

“旅のお供”にはノンアルコール、ノンカフェインの飲料を選ぶようにしましょう。

■3:トイレを我慢しない

こまめに水分補給を行いつつ、トイレは我慢しないこと。また、おしっこが出た後に水分補給を行うことで、血液ドロドロを防ぎましょう。

■4:弾性ソックス、弾性ストッキングを履く

足に血液が滞留しないように、弾性ソックスや弾性ストッキングを履きましょう。足に適度な圧を加えることで、むくみや血栓の予防につながります。

■5:ゆったりとした服装でリラックスする

足は適度に締め付ける一方で、上半身はなるべくゆったりしたものを着用しましょう。
締め付けのきつい服は全身の血行が悪くなり冷えの原因にもなるうえ、リラックスできず緊張状態が続くこともよくないとのことです。

長時間移動のときは、できれば靴を脱いだり、ズボンのボタンやベルトをはずしたりして快適に過ごすようにしましょう。

リフレッシュのための旅行で体調を崩したり、病院に搬送されたり、ましてや命を落としたりするような事態は避けたいもの。

この夏、長距離移動の予定がある人は、今回ご紹介した5つの予防法を車内でぜひ実践してみましょう。

【参考図書】
『毛細血管で細胞力は上がる: エコノミークラス症候群の第一人者・橋本洋一郎の5つのメソッド』
(橋本洋一郎著、本体1,200円+税、小学館)
https://www.shogakukan.co.jp/books/09310857

文/中田綾美

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