別所温泉｜歴史好きにはたまらない真田幸村の隠し湯【魅惑の温泉案内 第37回】
ちょっと気の早い話ですが、平成28年放送のNHK大河ドラマが戦国武将・真田幸村の生涯を描くことに決まりました。真田幸村と言えば、大坂冬の陣で徳川家康を翻弄したことから歴女の間では人気が高い武将です。
長野県上田市の別所温泉は、幸村の隠し湯とされる外湯「石湯」（写真）がある真田家ゆかりの温泉です。 別所温泉は信州最古の温泉とされ、昔ながらの温泉街の風情が残り、浴衣姿でのそぞろ歩きが似合う温泉地です。
外湯は「石湯」のほかに慈覚大師ゆかりの「大師湯」と、木曽義仲や北条義政が入浴したという「大湯」があります。それぞれ趣きが異なる共同浴場ですので、ぜひ湯巡りをしてみてください。泉質は弱アルカリ性の硫黄泉。しっとりと肌を潤してくれます。温泉街の近くには樹齢1200年といわれる愛染カツラがある北向観音があります。
また国宝・木造八角三重塔を有する安楽寺、北向観音の本坊・常楽寺などがあり、一帯は信州の鎌倉と呼ばれています（写真提供：長野県観光協会）。
取材・文／関屋淳子
桜と酒をこよなく愛する虎党。著書に『和歌・歌枕で巡る日本の景勝地』(ピエ・ブックス)、『ニッポンの産業遺産』(エイ出版)ほか。旅情報発信サイト「旅恋どっとこむ」（http://www.tabikoi.com）代表。
