フランス印象派を代表する画家の一人、ピエール=オーギュスト・ルノワール(1841-1919)は、女性や子どもたちの人物画を好んで描いたことで知られます。ルノワールが描く女性たちは年齢も社会的地位も様々ですが、彼女たちは時にはポーズをとって、時には日常生活の一場面として登場します。「人生は長く終わりのない休暇である」というルノワールの言葉が示すように、彼は絵の中の女性たちに人生の美しさや幸せを見つけて表現しました。

ピエール=オーギュスト・ルノワール《昼食後》〔1879年 フランクフルト、シュテーデル美術館所蔵〕Photo:©Städel Museum-U.Edelmann-ARTOTHEK

ピエール=オーギュスト・ルノワール《昼食後》〔1879年 フランクフルト、シュテーデル美術館所蔵〕Photo:©Städel Museum-U.Edelmann-ARTOTHEK

ルノワール展・白いエプロンの少女_s

ピエール=オーギュスト・ルノワール《白いエプロンのリュシー・ベラールの肖像》〔1884年 メキシコ、ペレス・シモン・コレクション〕©Arturo Piera

3月19日(土)から京都市美術館で開催される「光紡ぐ肌のルノワール展」では、ルノワール行きつけのキャバレー「オリヴィエ」の庭で昼食後のくつろぎの瞬間をとらえた『昼食後』(本文一番上の作品)が日本初公開されるなど、早くも話題を呼んでいます。本展の見どころを、京都市美術館学芸課長の尾﨑眞人さんは、次のように語ります。

「この展覧会では、ルノワールが描く女性像60点以上を、子どもたちから裸婦像まで、テーマごとに出展します。今回が日本初登場となる印象派時代の代表作のひとつ『昼食後』をはじめ、女優ジャンヌ・サマリーをモデルに小粋なパリジェンヌの理想美を描いた『うちわをもつ女』やルノワールが晩年描き続けたガブリエル・ルナールをモデルにした作品を多数出展するなど、彼が追い求めた女性たちの透明な肌、色鮮やかな頬と唇など、光あふれる美を堪能できます」

19世紀後半から20世紀初頭の女性たちの魅力あふれる表情に会いに、ぜひ足をお運びください。

【「光紡ぐ肌のルノワール展」 要項】

会場/京都市美術館
会期/2016年3月19日(土)~6月5日(日)
住所/京都市左京区岡崎円勝寺町124(岡崎公園内)
電話番号/06-4950-7555(展覧会事務局)
料金/一般1500(1300)円 大高生1200(1000)円 中小生600(400)円 ( )内は前売及び20名以上の団体料金 ※障がい者手帳所持者は無料
開館時間/9時から17時まで、ただし3月19日(土)・20日(日)・5月3日(火)~8日(日)は19時まで(入館は閉館30分前まで)
休館日/月曜日(ただし3月21日は開館)
アクセス/JR・近鉄京都駅前市バスA1乗場より5番岩倉行き・D1乗場より100番銀閣寺行きで「岡崎公園・美術館・平安神宮」下車、地下鉄東西線東山駅下車徒歩約10分
「光紡ぐ肌のルノワール展」のウェブサイトはこちら

 

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