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『伊東マンショの肖像』(ドメニコ・ティントレット筆  イタリア 1585年 ミラノ、トリヴルツィオ財団蔵  Fondazione Trivulzio-Milano)

今年は日伊国交樹立150周年という節目であることを記念し、日本とイタリアを結ぶ最初の架け橋となった天正遣欧少年使節に焦点を当てながら、キリスト教を通じて交流した16~18世紀の日伊の姿を展覧する特別公開「新発見! 天正遣欧少年使節 伊東マンショの肖像」が東京国立博物館で7月10日(日)まで開催されています。

天正遣欧少年使節の伊東マンショは永禄12年(1569)頃、日向国都於郡(ひゅうがのくにとのこおり、現・宮崎県西都市)に生まれ、天正10年(1582)キリシタン大名の名代として、他の3人の少年とともにヨーロッパへ派遣されました。そして1585年、天正遣欧少年使節団はローマでローマ教皇グレゴリウス13世に謁見(えっけん)し、ローマ中の歓待を受けたといいます。

近年、イタリアで、当時の伊東マンショを描いた肖像画の存在が確認されました。その貴重な作品『伊東マンショの肖像』が東京国立博物館で世界初公開されることとなったのです。

■伊東マンショの生地・宮崎の食材を使ったイタリア料理と日本酒を楽しむ

『伊東マンショの肖像』が東京国立博物館で世界初公開されたことを祝し、5月13日、東京・銀座にあるイタリア料理レストラン『ヤマガタ サンダンデロ』にて、伊東マンショの生誕地である宮崎県西都市の食材を使ったイタリア料理と、『獺祭(だっさい)』(旭酒造)や『開運』(土井酒造場)など日本酒とのマリアージュを楽しむイベントが開催されました。

「イタリアと同じくらい太陽が燦々とふりそそぐ西都市産だからこそ、果物や野菜に強烈な甘さと味の濃さが生まれるのです」

こう説明する同レストランのオーナーシェフ・奥田政行氏は宮崎の食材に造詣が深く、甘み・酸味・歯ごたえのバランスのよさを絶賛する西都市発祥の宮崎完熟マンゴーを始め、カラーピーマン、ズッキーニ、スイートコーンなど、旬の食材を使った8品のコース料理とデザートが用意されました。

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イベントで供されたイタリア料理と日本酒。写真手前から「西都の齋藤牛ヒレ肉と干しシイタケと玉ねぎのペースト」、「レンコ鯛と西都ズッキーニとイカのオイル」、『獺祭 磨き二割三分 純米大吟醸』、『開運 伝 波瀬正吉 大吟醸』。

本イベントは『獺祭  スパークリング39  純米大吟醸』での乾杯の後、各料理に合わせた8種類の日本酒について、甘み、喉越し、風味、苦味、酸味などを奥田シェフが独自に分析し、その味のチャートに基づいて料理を考案したことなどが紹介されました。

各料理が供されるたびに奥田シェフは参加者のテーブルを回り、料理と日本酒の楽しみ方を丁寧に説明します。「料理が口の中にあるうちに日本酒を飲んでください。日本酒とともに味わうことで旨さが爆発するのです。今宵は紳士淑女はやめましょう」(奥田シェフ)

コース料理の4品目で「レンコ鯛と西都ズッキーニとイカのオイル」と『獺祭  磨き二割三分  純米大吟醸』がふるまわれると、参加者は奥田シェフの指示通り、魚と野菜とイカを同時に食べ、すぐさま『獺祭』を注ぎ込みます。すると、料理と日本酒がみごとに調和し、さらなる旨さとなって口の中で弾け、感嘆の声が一斉に上がりました。

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写真右端は『獺祭』(旭酒造)蔵元・桜井博志氏、白衣は奥田政行シェフ、その左は西都市副市長・黒木郁雄(くろぎ・いくお)氏と『開運』(土井酒造場)蔵元・土井清愰(きよあき)氏、そして参加者の皆さん。

また、本イベントには旭酒造と土井酒造場の蔵元も参加。おふたりに説明いただいた、それぞれの日本酒の造り方の違いや味の特徴などの細やかな話にも皆、興味津々です。西都市の果実と野菜の強烈な甘さと味の濃さに目を丸くしながら、「美味しさに感激です。日本酒もどんどん進みますね」と、誰もが大満足のイベントでした。

西都市の地図無題

西都市(緑色の部分)は宮崎県のほぼ中央部に位置し、ニニギノミコトとコノハナサクヤヒメにまつわる神話や日本最大級の古墳群である西都原古墳群があり、また都於郡城跡の本丸跡には伊東満所(マンショ)の像も立つなど、歴史の里としても名高い。宮崎市内からも車で約40分と近いので、歴史の探索や宮崎完熟マンゴーを目当てに訪れる観光客も多い。

 

主催/大吟醸を楽しむ会
特別協力/宮崎県西都市
撮影協力/ヤマガタ サンダンデロ

■ヤマガタ サンダンデロ
住所/東京都中央区銀座1-5-10 ギンザファーストファイブビル 山形県アンテナショップ「おいしい山形プラザ」2階
TEL/03-5250-1755
営業時間/11:00~15:00(L.O.14:00)、18:00~23:00(L.O.20:30)
定休日/月曜、年末年始

■特別公開「新発見!天正遣欧少年使節 伊東マンショの肖像」
会期/2016年5月17日(火)~7月10日(日)
会場/東京国立博物館 本館7室
住所/東京都台東区上野公園13-9
開館時間/9:30~17:00 (入館は閉館の30分前まで、6月19日までの土曜・日曜は~18:00、金曜は~20:00、6月22日~7月10日は20:00まで開館)
休館日/月曜 (6月27日、7月4日は本館のみ20:00まで開館)
観覧料/620円

 

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