カラスミよりもコクがあって断然旨い!平翠軒の「酒宝あかひら」【倉敷・平翠軒のごちそう1】

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倉敷の美観地区にある食のセレクトショップ「平翠軒」(へいすいけん)。31坪の小さな店ながら、全国の選りすぐりの旨いものを1500ほど扱っていて、その品揃えの質の高さは特筆に値する。

作家の山口瞳、俳優の三國連太郎、脚本家の橋田壽賀子などの著名人も、おしのびで通うという、知る人ぞ知る名店だ。

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すべての商品について、店主である森田昭一郎氏自らが全国津々浦々に足を運び、自分の舌で確かめた旨いものだけを選んでいることが、この店の何よりの特徴である。

今回は、このたび刊行された森田氏の著書『倉敷・平翠軒のごちそう宝箱』(小学館)の中から、「平翠軒」で扱っている選りすぐりの旨い逸品を、森田氏ご自身の解説でご紹介しよう。今回ご紹介いただくのは、酒粕の甘味と芳醇な香りがたまらない、平翠軒謹製の珍味「酒宝あかひら」です。

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平翠軒オリジナル『酒宝あかひら』

「塩漬けにしたボラの腹子の塩を抜き、乾燥させたのがカラスミです。片や、塩漬け後、腹子を熟成させた酒粕に漬け込み、乾燥させたのが、平翠軒オリジナル『酒宝あかひら』です。

カラスミはきちんと乾燥させなければならないのですが、以前、低気圧が近づいてくる時に仕込んでしまったことがあります。湿度が上がり、腹子が徐々に嫌な匂いを発してきました。知人の料理人に相談したら、酒粕に漬けたらいい、と言うのでやってみたらそのまま忘れてしまった。しばらくして切ってみるときれいな赤い色に染まり、しっとりとしています。浸透圧で塩が抜け、酒粕の旨味と香りをまとっていました。

私は森田酒造という酒蔵もいとなんでいるので、酒粕を粕床で持っています。以前はサワラの腹子で作っていましたが、瀬戸内産が入手しにくくなってきたことから近海産のボラでも仕込むようになりました。

適度な塩分と甘みがある酒宝あかひらはカラスミよりもコクがあり、断然旨いと自負しています。よそではまず作れない逸品です」(森田さん)

酒粕の甘味と芳醇な香りが絶品の「酒宝あかひら」1800円(100g)

酒粕の甘味と芳醇な香りが絶品の「酒宝あかひら」1800円(100g)

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【平翠軒】
■住所/岡山県倉敷市本町8-8
■電話/0120-334833
■FAX/086-424-0088  
■営業時間/10:00~18:00 
■定休日/月曜
https://www.heisuiken.co.jp/

※ 2017年4月20日に、銀座松坂屋跡地に開業する商業施設『GINZA SIX』内に『銀座平翠軒』がオープンします。お近くの方はお楽しみに!

【参考書籍】
『倉敷・平翠軒のごちそう宝箱』
(森田昭一郎著、本体850円+税、小学館)
https://www.shogakukan.co.jp/books/09310854

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倉敷にある食のセレクトショップ『平翠軒』で取り扱っている垂涎のごちそうの数々。その中から、とくに店主がおすすめしたい食材44品を選び、作っている料理人の人となりや、美味しい食べ方などを紹介。見たことも聞いたこともない垂涎(すいぜん)のごちそうだらけ!グルメ必読の一冊です。※詳しくは上の表紙画像をクリック。

文/編集部
構成/中島茂信
写真/中川カンゴロー、河谷俊輔(kangoro inc.)