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本連載の第1回目で、豆腐料理ばかりを100種類紹介する料理本『豆腐百珍』をご紹介しましたが、豆腐料理の本はこれに留まりません。『豆腐百珍』がベストセラーになったのを受け、『豆腐百珍続編』、『豆腐百珍余録』と立て続けに出版され、3冊総計で332種類もの豆腐料理が掲載されたといいます。

江戸時代後期には、町奉行所から江戸市中に1000を超えたという豆腐屋に、大きさや価格を均一にするよう申し渡しがあったそうですから、豆腐がいかに庶民的な食材だったかがわかります。

さて、今回も『豆腐百珍』から、「雷豆腐」という料理を再現してみました。「雷豆腐」は、鍋にごま油を入れて熱し、その中に水を切った豆腐を入れるとバリバリッと、まるで雷鳴のような音が鳴ることから命名されたそうです。

■「雷豆腐」の作り方

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◎材料
豆腐 1丁
胡麻油 適量
醤油 適量
ねぎ 適量
大根おろし 適量
わさび 適量

①豆腐の水を良く切って、手で潰す。

①豆腐の水を良く切って、手で潰す。

②鍋にごま油を入れて熱し、①を加える。

②鍋にごま油を入れて熱し、①を加える。

③②を炒めて醤油を加え、味を調える。

③②を炒めて醤油を加え、味を調える。

④白髪ねぎと大根おろし、わさびをトッピング。

④白髪ねぎと大根おろし、わさびをトッピング。

バリバリッと食欲をそそる音とごま油の香りが楽しめる「雷豆腐」。シンプルながら豆腐そのものの優しい味がして、ネギと大根おろし、わさびがよいアクセントになります。これは、ビールが進みそうです!

■青菜を入れて「砕き豆腐」に

『豆腐百珍』の「雷豆腐」の項目には、青菜を加える「砕き豆腐」の作り方も続いて記載されています。こちらは、熱した油に、水気を切った豆腐を手で潰しながら入れてかき混ぜ、その後に豆腐と同量の青菜を刻んだものを入れてよくかき混ぜ、醤油で調味して完成です。

青菜は、八代将軍吉宗が命名したという江戸野菜、小松菜を使ってみてはいかがでしょう。

【参考文献】
『料理百珍集』(校註・解説 原田信男/八坂書房)
『江戸の料理と食生活』(編 原田信男/小学館)

文/小野寺佑子
撮影/五十嵐美弥

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