台湾グルメと言えば、小龍包や魯肉飯、マンゴーかき氷などを思い浮かべる人が多いのではないだろうか。台湾で食べるこれらの料理はもちろんとてもおいしいが、台湾グルメを楽しむにはそれだけではもったいない。

台湾に行ったら、ぜひたくさんの「小吃」(シャオチー)を楽しんでいただきたい。小吃とは、屋台やお店で食べられる手軽な一品料理のことで、煮込んだ豚肉をご飯に載せた魯肉飯も、この小吃に含まれる。

特に台南は台湾で最初に開かれた場所であるため、歴史や文化を今も色濃く感じられる街であり、同時に美食の街とも表現され、小吃も多く楽しめる。

台南でしか味わえない、台南ならではの小吃を以下にご紹介したい。

■1:ほんのりレアの牛肉を楽しむ「牛肉湯」

台湾では午前中しかやっていない小吃店が多くある。そこで人々は朝食を食べ、出勤をする。

台南で食べられる絶品朝食の1つが「牛肉湯」。切りたての薄い牛肉が熱々のスープに入れられ、提供される。店によっては目の前で店主が丁寧に切っているのが見られる。

まだ牛肉はほんのり赤みが残っており、日本で言うしゃぶしゃぶに近いだろうか。そして甘めのドロッとしたタレに生姜を入れて、牛肉につけていただき、スープを飲む。

店によりこのスープの味や牛肉のスライスの厚さが違うので牛肉湯の食べ歩きも楽しい。1杯あたりの大きさが小さいのでそんなこともできるのが小吃の醍醐味である。

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■2:台南でしか食べられない白身魚の載った「虱目魚粥」

「虱目魚粥」は白身魚が載った粥である。虱目魚は「サバヒー」と読む。

鮮度が命の虱目魚は、すり身の入ったスープなどは台北でも食べることができるがそのままドーンと粥の上に載った虱目魚粥はここ台南でしか食べることができない。

白身魚といっても全くパサパサしておらず、想像以上のおいしさである。また魚出汁の優しい味が日本人の味覚にも合う。

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仮に台南の滞在が1泊だとしても、さきほど挙げた牛肉湯と虱目魚粥、どちらもサラッと食べられ、またボリュームも多くないので1日で両方食べることも可能だ。

また、基本的には朝のみの営業がほとんどだが夜も開いている店もある。ぜひ滞在中に試してみていただきたい。

■3:汁なしがおすすめ!「意麺」

台南小吃の代表的なものと言えば、豚のそぼろ肉と海老、香菜、ニンニクソースが載った「担仔麺」である。台北に支店がある店もあるので食べたことのある人も多いのではないだろうか。

台南は史跡の赤崁樓近くに数店舗あり、食べ比べもおいしいのだが、せっかく台南に来たなら、「意麺」もまたおすすめである。

乾麺と湯麺が選べるが、ぜひ食べていただきたいのは乾麺で、これは汁なし麺で甘辛のそぼろを麺に絡めていただく。だいたいテーブルの上には調味料が置いてあるので少し辛味を加えてもおいしい。

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■4:安いのにエビがたっぷり!「蝦仁飯」

「蝦仁飯」というエビ炒飯も、台南ならではの小吃だ。茶碗に入った炒飯の上に炒めたエビが載っている。

炒飯といってもパラパラなタイプではなく少し甘いタレがかかってしっとりしている。日本円にして150円程度だというのに、しっかりエビが載っていて驚く。

小吃食べ歩きは数十元(1元あたり3〜4円程度)で出来立ての絶品グルメが食べられることも楽しさの1つである。

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■5:安平に行ったらぜひ食べたい「蝦捲」

台南の街中から少し離れた所にある安平地区で有名な小吃といえば、サクサク食感とエビのプリプリ感がたまらない「蝦捲」。エビと豚挽き肉、セロリなどを揚げたものである。

見た目はちょっと大きく見えるが、あっという間に食べきってしまい、もっと食べたいと思える止まらない一品である。

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■豆花と南国フルーツ

台南ではもちろんスイーツも楽しめる。豆花は台湾の代表的スイーツであるが、コンパクトな台南の街にも数軒の豆花店があり、食感やトッピングなど店によって個性が楽しめる。

台北より少し安い値段で食べられるのもうれしい点ではないだろうか。亜熱帯地域である台南はフルーツ天国でもあるため、街中にある果物店の店先では果物の盛り合わせやかき氷なども気軽に楽しめる。

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以上、台南でしか味わえない、台南ならではの小吃をいくつか紹介した。

美食の街・台南。台北からも新幹線を使えば日帰りでも行くことが可能だ。次の台湾旅行ではぜひ足を伸ばして、「台南小吃」を満喫してみてはいかがだろうか。

文・写真/松永直

 

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